【OTC医薬品】口角炎できました

口角炎 漢方薬

不調にも意味があります。
この意味を知ることが自分への理解の第1歩です。

自分の身体の敬意を払って、身体の声、聴いてみましょう。

口角炎の対処方法

右の唇の際に口角炎ができました。
口角炎の一般的な対処方法は、こちら。

塗り薬

  1. ステロイド入りの治療薬
  2. ノンステロイドの抗炎症治療薬

①ステロイド入り治療薬

炎症が強く、我慢しがたい痛みならば、ステロイドが入った治療薬を使っても良いと思います。

【注意】ヘルペスでないこと。
ヘルペスの場合は、ステロイド剤ではなく、抗ウイルス薬を使用します。
ヘルペスにステロイド剤を使用すると、ステロイドの免疫抑制作用によって悪化させるケースがあるので注意します。

②ノンステロイド入り治療薬

抗炎症成分がグリチルリチン酸などの成分、細胞修復成分のアラントインやビタミン類が配合された治療薬です。

飲み薬

  1. ビタミン剤の服用(口内炎と同じ)
  2. 漢方薬(炎症を抑える=清熱/粘膜を整える=脾や腎のケア)

①ビタミン剤の服用

口内炎同様、口角炎の原因をビタミンなどの栄養不足と捉えてビタミン剤の服用が一つの手段にななります。

トラフルBBチャージは、ビタミンB類の他に肌を整えるヨクイニンやビオチンが配合されていますのでおすすめです。

有名どころだと、老舗の「チョコラBB」個人的にはトラフルの処方構成の方がよいかと思いますが、個別にハト麦茶飲んでいるやVC+ビオチンは継続的に飲んでいるということであれば、チョコラBBでもよいかと思います。
普段、しっかりビタミン剤を服用して、口角炎ができた!ということであれば、疲労がたまっていたり、食事が不規則になってしまったりとしていないか、振り返りが余計に必要になってきます。
また、ビタミン剤を継続服用であれば、漢方薬を使用して、五臓六腑を整えていくなどの手段も有効かと思います。

②漢方薬の服用

漢方薬の服用を検討する場合は、「弁証論治」と手法を用いて、口角炎が出来た原因を見際めてから漢方薬を決定します。

弁証論治

急性の場合多いケース=飲食の不摂生が消化器系に打撃を与える=脾胃湿熱

慢性的な場合は2つのケースがあります

①体内の水分量や体表組織をつくる「血の量や質の低下」による乾燥=陰虚血燥
②疲労蓄積や消化器系の不調=脾気虚・気血不足

脾胃湿熱

漢方薬は「茵蔯蒿五苓散」や「黄連解毒湯」を検討します。熱を冷ましながら余分な「湿」を外へ排出するように働きます。消化器系が熱を持っている状態(特に胃)のため、胃の清熱が求められます。日本にはない”清胃散”が最もマッチした漢方薬になります。
余談ですが、胃に熱があるときは、知母と石膏が入ったものがおススメです。

陰虚血燥

余分な熱を冷ましながら身体に十分な陰分を補う(=滋陰)ことをしていきます。「更年期に入って口角炎が増えた」というときには、一考してみるとよいです。更年期は「陰」が減っていく時期でもありますので。陰虚血燥の漢方薬は甘露飲です。

甘露飲

熟地黄・乾地黄・麦門冬・枳実[キジツ] ・甘草・茵陳蒿・枇杷葉・石斛・黄ごん・天門冬

※漢方相談薬局販路限定品で、気軽に購入は難しい商品です。いい商品なのに・・・。

脾気虚・気血不足

粘膜を丈夫にするため栄養補給不足があるので栄養を作り出す脾を整え、体表までしっかり栄養と水分を運べるようにしていくことで、粘膜を整えていきます。炎症もあるため、やさしい清熱剤を加えていくとよいでしょう。
消化器系を担当している「脾」を整え、粘膜をも整える参苓白朮散と不足している陰分を補いながら清熱する桂枝五物湯 が 第一選択になるかと思います。

桂枝五物湯(やさしい清熱剤)

ケイヒ・オウゴン・キキョウ・ジオウ各4g,ブクリョウ8g
※漢方相談薬局販路限定品で、気軽に購入は難しい商品です。